消去法の固有値解析で集中質量を剛性と整合するように縮約する
概要
MPCを消去法(MPCMETHOD=3)で処理する固有値解析で、集中質量の縮約が剛性行列の縮約と対応していなかった。剛性行列は T^t K T に縮約されるのに対し、質量ベクトルには右辺ベクトル用の T^t が1回適用されるだけだった。マスター1つの拘束 u_s = a u_j では、マスターの質量が正しくは m_j + a^2 m_s のところ m_j + a m_s になる。係数が1の単純な結合や、係数の和が1の内挿的な拘束では両者が一致するため、これまで表面化しにくかった。
質量は集中質量のベクトルとして保持され、Lanczos法もその前提なので、T^t M T をそのまま持つことはできない。行和で集中化した T^t M T 1 を用いるようにした。マスター1つの拘束では T^t M T が対角なので厳密に一致し、係数の和が1の拘束では従来と同じ値になる。既存の変換ルーチンの組み合わせだけで実装している。
あわせて、後処理の刺激係数と有効質量が、縮約後の質量と元の空間に戻した固有ベクトルを掛け合わせていた点を直した。Lanczos法の後に質量を元の集中質量に戻し、後処理を元の空間で行う。
トラス要素のチェーンに係数2の拘束を課したモデルで、修正前は固有値が2〜5%ずれ、修正後は縮約系の参照値に11桁一致する。係数1で結合したモデルは修正前後で結果が変わらず、節点を併合した等価モデルと一致する。この2モデルを tests/analysis/eigen/mpc_elim に追加した。MPCを含まない既存の固有値解析テストの結果は変わらない。
同じ変換ルーチンは陽解法の動解析でも使われ、中央差分の有効質量に反映される。係数の和が1の拘束では値が変わらない。
Close #742 (closed)
変更内容
| コミット | 要約 |
|---|---|
| a658d3ae eigen: reduce the lumped mass consistently with the stiffness under MPC elimination | 質量の縮約を T^t M T の行和集中化に置き換え、後処理では元の質量を使い、回帰テスト2件を追加する |